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大航海時代、スペインのコンキスタドールは中央アメリカでかつて目にしたことの無い飲み物に出会いました。それはカカオを原料とし、先住民の言葉で「xocolatl(苦い水)」と呼ばれるものでした。この飲み物こそが、今日世界中で愛されているチョコレートの起源であると言われています。古代のXocolatlが甘くてほろ苦いChocolateとなる歴史をご紹介します。
カカオの歴史は古く、一説には紀元前2000年頃から栽培されていたと考えられています。中央アメリカの先住民達は、貴重なカカオを通貨や薬として、はたまた神聖な貢物として様々な用途に使用していました。マヤやアステカの人々は、カカオを磨り潰したものを入れた液体にバニラや唐辛子といった香辛料を混ぜて飲んでいたと言われ、メソアメリカ文明の書物や遺跡にその記録が残されています。
1528年、エルナン・コルテスによってカカオがスペインに持ち帰られると、スペインの王侯貴族達は先住民達が好んでいた香辛料に代わり、砂糖や牛乳などを入れてカカオの液体に甘味を加え、嗜好品へと変化させました。フランスのルイ13世の王妃となったスペイン王フェリペ三世の娘アナ・マリア・マウリシアは、嫁入り道具としてチョコレートを持ち込み、そこからフランス貴族の間にチョコレートが広まったと言われています。17世紀に至ると、そのいまだかつて味わったことの無い風味を求めて、チョコレートはヨーロッパ中の貴族たちの間で大変な人気となりました。その人気に伴い、この時代オランダやフランスをはじめとするヨーロッパの植民地では原料であるカカオの農場が作られ、増加するチョコレートの需要を支えました。
一部の特権階級の人々が楽しむ高級飲料であったチョコレートは、その後、現在一般的である固形の菓子へと変化を遂げます。1828年、オランダのカスパルス・ファン・ハウテンはカカオ豆から脂肪分であるカカオバターを分離し、粉末カカオのみを抽出する技術を発明しました。これによって固形のチョコレートの生産が安価で容易となり、その後の試行錯誤を経て19世紀末には一般に普及し始めます。また、現在でも良く知られる多くの有名なチョコレートメーカーが誕生したのもこの時代でした。
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