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5月に入ると緑の季節の到来とともに、冬の間休んでいた田んぼに水が張られ日本各地で田植えが行われます。 小麦、トウモロコシと並び、お米は世界の三大穀物の一つとされ、アジアを中心に南極を除くすべての大陸で栽培され主食とされています。今回は世界各地の稲作の様子を特集いたします。
Category : 文化
Date : 2018.03.08
稲作は、約15,000年前、インドのアッサム地方、中国南部雲南省からタイ、ミャンマー付近で始まったと考えられています。約12,000年前の中国長江流域の遺跡から、野生のイネから栽培イネに変わる過渡期の稲作の跡が発見されており、世界最古の稲作の記録とされています。稲穂が重く垂れ下がってくると、いよいよ収穫が始まります。日本のように機械の手に頼る地域もあれば、昔ながらの手法で自らの稲を刈り入れる地域もまだまだ数多く存在します。
日本を含む東アジアで食べられているのはジャポニカ米です。世界で生産されているお米の約2割がこの種にあたり、世界で最も多く食べられているのはインディカ米。南アジア、東南アジア、中国南部、そして南北アメリカと幅広い地域で生産されています。私達日本人に馴染み深いお隣韓国のビビンバ、中国のお粥を初め、お米の食文化を持つ国は世界に多々存在します。アジアだけでなくその土地の独自の調理方法や調味料で味付けされたお米料理が世界各地で食べられています。
日本の稲作は、縄文時代に始まり、弥生時代には日本列島各地で栽培されるようになりました。豊作を祈るための多くの儀式や祭りが伝承され、お米を中心とした食文化を生み日本の人々の胃袋を支えてきたお米。日本の伝統文化は稲作と共に発展を遂げてきたと言えるでしょう。
陸稲、水稲、複雑な潅漑技術を伴う棚田、大河川のデルタに適した浮き稲栽培、二毛作など、その土地の自然条件に合わせた工夫をし、稲作は発達してきました。青々と茂る稲がのどかな田園風景は自然が創り出すアートそのもの。見ていて気持ちの良いものです。
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